ボトル

いいんだよ

真夏の北極

 

 先ほどすいかグミというお菓子を買った。コンビニなどで売っている小さくてカラフルなパウチ。一口サイズのお菓子は好きだがグミは正直ハズレも多いので普段はドライフルーツやチョコを買う。グミならだいたいグレープ味しか買わない。

 

 ではなぜすいかグミを買ったのか。私もただの気まぐれだと思っていた。レジでお金を払うまでは。

 

 さて開けるぞと目の前に掲げ、「どうぞここからおあけください」と言わんばかりの切り目に手を添えた。

 

 ふとパッケージのデザインが目に入る。

大きなすいかを真ん中に、「夏を感じるミニチュアすいか」と横書きで書かれている。背景に浮かぶ色とりどりの水玉模様はラムネサイダーやかき氷のシロップ、花火など夏の風物詩を連想させる色味だ。

 

 そして、いた。シロクマだ。

 

 どうやら私は、このシロクマに惹かれてこのお菓子を買ったみたいだ。それも無意識のうちに。それに気づいたときはうっかり声が出そうになった。

涼しげな表情で自分より5倍ほど大きいすいかにしがみつくシロクマ。

なんてキュート!

 

ところで、ふと思った。 

白いくまが夏を満喫する、という状況が、自分の中で「夏らしい」風景として定着したのはいつからだろう。

 

 モチーフにされているシロクマはおそらく、北極で王として君臨しているあのクマだ。たぶん体はあたたかな毛で覆われているし、寒い地域でアザラシかなんかを殴って暮らしているイメージがある。もともとのホッキョクグマからすれば、日本のむし暑い夏には全く無縁の存在と言えるだろう。

 しかしシロクマは私の頭の中では夏になればバカンスを楽しんでいる。

(このバカンスを楽しんでいる想像上のシロクマのことを「夏シロクマ」と呼ぶことにする)

 

そう、暑い砂浜で、パラソルの下で寝転がり、パイナップルの刺さったジュースを飲みながら、サングラスと......ピンクの海パン......

 

 ここまで自分の思考を突き詰めていくと、頭の中の夏シロクマの正体がわかってきた

 

 

アイスクライマーのシロクマだ。

 

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 しかしアイスクライマーといえばスマブラXで1回使った程度で、原作ゲーム自体は一度もやったことがない。

なのでこれ以上は考えるのをやめにした。

 

 

 ところで私は「クマ」がかなり好きである。最近妹に指摘されて気付いた。

 

アジアの純真」という曲がある。PUFFYの楽曲で、これも暑くじっとりとまとわりつくような真夏の夜を想像させる曲だ。歌詞の大半の意味はわからないが、私の好きなパートがある。

 

"白のパンダを どれでも全部並べて

ピュアなハートが

夜空に弾け飛びそうに

輝いている 火花のように"

 

興味があれば聞いて欲しい。夏とシロクマの感覚が歌われている。

 

 そして夏のシロクマといえばカップアイスだ。シロクマと呼んだアイスは、小さい頃たまに食べた。それゆえ、バニラのアイスクリームだったかかき氷だったかさえもあやふやだが、とにかくそれらの上にキラキラのったイチゴやみかんが幼心をグッと惹きつけた。ハーゲンダッツよりも早く知ったご褒美だ。

 

 クマ型の動物というくくりに当てはまるならなかでもパンダが1番好きなのだが、そのシルエットそのものがどうやら気に入っているらしい。クマが描いてあると手にとってしまうほどに。

 

 私には大切にしているテディベアがいる。オーソドックスな茶色いクマのぬいぐるみで、首に巻いている赤いリボンはくちゃくちゃになってしまった。名前は「ジンジャー」という。「ジャーくん」と呼んでいる。なぜ「ジンくん」ではないのか、幼少の頃の自分のセンスはわからないものだ。

一人暮らしの家にも持っていったし、大阪に帰ってからも部屋に飾ってある。

 

 あれは私が生まれた記念にと贈られたものらしいが、それを知ったのは確か8歳ごろのことだ。

正確にいえば、「理解した」。贈られたものを大切にするということを理解したので、その時に名前をつけた。それより前のジャーくんの扱いを私はまったく覚えていない。

 

 「大切なものに対して大切と思う」ということをあの時点で完全に理解したのはなかなかかしこかった。あのイベントがなければクマのスチルは絶対に手に入らなかった。

 

 夏シロクマもジャーくんもいつでも肯定的な印象をくれる。

日本のたまらぬ夏をぎゅっと握りしめて、北極の流氷でかき氷をつくる。 空の青さでブルーハワイシロップを選ぶだろう。海パンもいい。アロハシャツも似合うだろう。

 

あと、すいかのグミはハズレでした。

 

 

 

 

人よりちょっとだけダサい服

 

 数人で集まると、なぜか自分の服だけやたら安っぽくダサく見えるような気がして少しだけ落ち込む。

 気に入って買ってるはずなのに、自分のセンスが信じられない瞬間だ。隣の芝生はやはり青い。

 

 ちょっといいなと思っていた人がプライベートでバンドをやっていた。男を見る目がなさすぎる。

 

 本当の優しさについて考えることが多くなった。私はそんじょそこらの人間よりはやさしいほうだとおもっているのだが、バイト先のパートさんはもっとやさしいのですごい。

 

 最近横切る猫たちが全部黒い。

 

 欲しかった茶系のリップを購入したら、落とすのにたいへんな苦労をした。でも落ちにくいし、色も値段も大満足だ。

 

 朝ごはんを食べるようになったら、朝起きる苦痛が少し減った気がする。

なんとか無理やりうんうん起きて、化粧もせずにワンピースを着て飛び出す生活も1週間で終わった。今は温かい紅茶を淹れる余裕まである。素晴らしいことだ。

 

 君のからだがカーテンみたいに揺れていた。そういう夢をみた。

 

 D面まであるレコードを知った。たしかくるりだったか。

 

 パスワードを入力してください、私はロボットではありません。という言葉に涙が出そうになる。そうか、パスワードを入力するということは、ロボットではダメですよという意味なんだ、と毎回ゆっくり解釈してあんしんする。

 

 コールドブリュー用のコーヒーの豆を買っても良いか、おばあちゃんに相談した。おばあちゃんは胃が荒れがちだから、あまりコーヒーはのまない。アイスコーヒーはなおさらだけど、若い私はその魅力的な言葉に負けそうだ。

 

 誰しも自分の心にパスワードを設けている、それを入力するのは人でなければならないみだいだ。

 

 おにぎりをにぎるのは少し面倒だが、愛のスパイスという言葉のミステリーは全てここに詰まっている気がするのだ。

 

 ひとにやさしくした後は、ちゃんと自分にあまくしたい。

 

 ジーパンを買ったらサイズが合わなくて、仕方がないのでバイト用にしたらお客さんに褒められた。何が褒められるかわかったのもではないな。

 

 

 

 

 

 

 

黒くてツヤツヤしている

 

 おととい、キャビアというものを初めて食べた。

 

 午前中はプール施設のバイト。夜は焼き鳥屋で馬車馬のように働く予定であったが、店長が腰痛のためにお休みの連絡。

 

 そこへちょうどよく友人の急な誘い。その1時間後には梅田に到着。

 

 そこで頼んだエビのおすしにちょこんと乗っていた。1カン200円だった。

 

 お行儀のことを気にせずに、エビの上に乗ってるキャビアだけをつまんで食べた。

 

インパクトのないいくらみたいやな」

と言い合った。エビと食べるとエビだけの味がした。

 

 大阪第三ビルの地下に入っているその居酒屋は安くておいしい。23歳になりたての女が大阪第三ビルの居酒屋へ入るのは、ちょっとイキリっぽくて気恥ずかしい。でも美味しくて安くて、友達が喜んでくれるのでかまわない。

 

 さきほどなんとなく「キャビア 味」で検索したら、「魚卵の中ではねっとりしていて、濃厚でコクのある味」と書いてあった。

 ぜんぜんそんなことない。むしろ軽くて物足りない味だった。私が食べたのは本当にキャビアだったんだろうか?シメサバの方が好きだ。

 

 それと、うにくをたのんだ。

黒毛和牛のあぶりにバフンウニが乗っているおすし。本当かどうかはわからないけど美味しかった。自分だけ食べた。

 

 ウニは昔嫌いだったけれど、急に食べられるようになった。黒毛和牛も他の牛肉との差がわからないけれども、魅力的な四字熟語だ。ただ、贅沢がしたくて食べている。美味しいかどうかは気分の問題だ。

 

 食用の小さな花がちらちらとかけられていて可愛らしかった。

 

 その翌日、祖母がタバコを吸ったせいで病院から追い出されたので退院祝いと称してみんなでスシローに行った。

 

やっぱり寿司はめちゃくちゃうまいな。

 

 

 

 

個人情報ですので。

 

子どものおもしろを書いてバズるの、なんかめっちゃずるいよな、とか思う。

 

 先日より、市民プールでアルバイトを始めた。スイミングコーチのアルバイトに応募したはずだったのだが、スケジュールが合わず、今はすこし時給の安いフロント業務の研修をこなしている。

 トレーニングジムとスタジオ、そしてプールが併設されたこの施設は、驚くほどゆっくりと時間が流れる。夜の焼き鳥屋のバイトとは打って変わって、静かで落ち着いていて、応用のほとんどない仕事だ。くるのも老人か子どもばかり。元気な人はいても、うるさい人はほとんどいない。

 でもこのギャップがいいのだと思う。

 

 しかし来月からスイミングコーチの業務が始まる。未就学児〜中学生くらいの人々に水中でのあれこれを教えてやるのだと思うのだが、ほぼ運動らしいこともしてこなかった私にとって大変不安なことだ。少なくとも泳げるはずだが、最後に水に潜ったのは高校3年生の体育の授業だし。

 

 母は子ども向けの英語教室のティーチャーをやっているのだが、接している子どもたちの話をきくのがすごく面白い。

 

 やれあの子は宿題をやってこないとか、やれこの子は野菜の単語をずっと覚えられないだとか、他愛のない話なのだが、子どものとる行動というのは実に不確定で予測のできないものなのだそうだ。

 

  だから子どもと接する日々が始まれば、めちゃくちゃツイッターが捗るだろうななどと思っていた。我が子の話を漫画で書いてバズる夫婦や、自分の店に来た客のおもしろエピソードをウィットに富んだツイートでバズらせる人々の内容と、母親の英語教室での子どもとのエピソードは本当によく似ていたから。

 

 だが先日、主任より「SNSにお客様のことを載せたりしないでくださいね、何が個人情報になるのか、今時わからないんで。特に子どもなんて、親御さんが何言ってくるかわかんないんでね、ほんとこれだけは気をつけてください」

 とめちゃくちゃ念を押されてしまった。

 

 スイミングコーチのおもしろエピソードはツイートできない。

 

友人のbio、

 デジタル生まれ現実育ち

が頭をよぎった。

 

 

 

 

 

 

どくだみの花

 

 どうしても捨てられないものって、誰にでもあると思う。

 

 3月に大学を卒業した私は無職のままふらりと実家に帰ってきた。正確には10年ほど前に住んでいた家で、今は祖父母の家となっている。

就職を決めない私に父と母は納得がいっていないようだったが、「大丈夫だから!!!うちの大学は就職しない人も多いし!!!」で全てを封じた。

子供じみた最悪の言い訳だ。

 

 父と母からしてみればそうだろう、なんとか22まで育て上げた娘がまともに自立しようとせず、呑気に焼き鳥屋でバイトを始めたのだから。たまったものではない。

 

 実際のところ、私はさほど焦ってもいなかった。あと2年はこのままたのしくゆっくりやらせていただくつもりである。

 

 私は現在、祖父母の家に居候という形をとっている。3階建ての一軒家の1階、バスルームのすぐ隣の6畳の物置同様の部屋が私にあてがわれた。

 

祖母はアル中で、たびたび夜中に酔っ払ってはすっころぶ。それを毎回2階の部屋まで行って助け起こしに行くのが私の主な日課である。

 

 一人暮らしをしていた一乗寺を離れ、こちらに越してきてしばらくは寝不足の日が続いた。

 けれども文句は言えない。しばらくするとそういった介護生活にも慣れた。

 

 あるひどい寝不足の朝、ぬるくなったコロナビールの瓶を空にしてから窓を開けた。私の部屋の大きな窓を開けると、舗装されていない土のままの細い路地が足元にすぐ見える。

 眼下にはどくだみの花が咲いていた。

 ああ、もうそんな季節かと空を見上げる。むくんだ顔に太陽がつらい。

 

 まどろみながら、私はそこが本当に私の家であったころのことを追憶した。

 

 

 私が10歳になるまで、その部屋は父の部屋だった。平日は会社に勤め、土日はタバコをくゆらせながら安い酒を飲み、パソコンの前で競馬に勤しむ。

 当時はタバコ屋さんが近くにいくつかあり、顔なじみであれば子供でもタバコを売ってくれた。

 

 

「好きな数字、3こ言ってみいや」

 

と、父が言った。

3連単で負けたら、その言い訳に娘をつかおうというのである。

 

「お 当たりや」

 

それから父はたまに私に数字を3つ言わせるようになった。今でもソシャゲのガチャを私にまわしてくれと言いにくるほど、彼の中で幸運のジンクスとなっているようだ。

 

白くて小さなどくだみの花が、路地いっぱいに咲いていた。

 

 突然、路地から可憐な花たちが全て消えた。

 繁殖力の高いどくだみたちは、父の手によって全て刈り取られてしまったのだ。

 

「なんでそんなことするん」

「もったいないやん」

 

と妹たちと抗議した数日後、大量の茶色い液体を手渡された。

 

「お前らがもったいないっちゅうからや」

 

その茶色い液体は、父自らどくだみの葉を乾燥させ、煎じて茶にしたものだった。

 

 野生のどくだみを茶にして娘に飲ませるなよ。

 

 今ならそう思うが、幼い私たちは仕方なくそれを飲んだ。

めちゃくちゃまずかった。

 

 爽健美茶にどくだみが入っていることを知って以来、そのペットボトルを持てなくなった。

 

それ以降、どくだみの花に対し話題に触れることはなく、引っ越して転校した私たちは、あの路地をみることもなくなってしまった。

 

しかし、その家が自分の家であるという概念はなかなか消えなかった。

一人暮らし中に見た実家の夢は、決まってその家の1階だった。

 

そして10年余りがたち、またこの家へ帰ってきた。

 

 住んでいる人間は変わってしまった。

手入れされていない路地にはまた、どくだみの花が異常なほど繁殖している。白くて小さな花をつけている。

 

 

 この家には5月の下旬がよく似合う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どくさいスイッチといちごみるく

 

起き抜け、いきなり死にたいとおもった。

 

 

テーブルに昨日買って飲み干さなかったいちごみるくがあった。

 

喉がカラカラだった。昨日はなにをしていたんだっけ。

 

 

世界は自分1人になっていた。なぜならどくさいスイッチを押したから。

 

それがどくさいスイッチであることは知っていた。テレビで見たことがあった。20年くらい前にアニメに出てきたきりだったが、どくさいスイッチであることはすぐにわかった。

 

飲み過ぎていた。

追い出されコンパで散々飲んだ。友達なんか1人もいなかった4年間だったけど、一年前の追い出しコンパに参加さえしなかったけれど、それでも行った。

 

人の目を気にしないこと、それだけが浮いた人間にとって最後にできる気遣いだとおもっていたから。

 

 

目の奥にガンガン響く自分なりの優しさを心から憎んだ。終電をなくした暗い道を眺めながらひとり歩く。

だって仕方ないじゃない。三次会に誘われなかったんだもの!うるせ〜

 

 

 

 

 

すると突然、目の前にどくさいスイッチが現れた。

 

いや、どくさいスイッチの方からすれば、私が現れたのかもしれない。

飼い主を失ったように見えるどくさいスイッチに、なぜか私は親近感を覚えた。

 

触れようとして、ふと周りを見回す。

今、誰かが落としたのかもしれない。

 

午前2時。木屋町は賑わっているとまでいかなくとも、まだちらほら人がうごめいていた。

 

 

これ、押したらあの影達が全て消えるんだ。

 

「ほんとかな」

 

ついぽろりと独り言が漏れる。

誰も聞いている様子はない。

 

サッとひろってコートのポケットにしまった。

間違って押してしまわないように。

 

今日は完全に服を間違えた。

3月だというのに、ワンピースの上に羽織った春物のコートはまだ心もとなく、ぎゅっと裾を握ることでしか気持ちをごまかす方法がなかった。

 

 

帰りに下宿近くのコンビニに寄って、いちごみるくを買った。

家に帰ったら飲み会の全てを吐く計画。

その荒れた喉を癒すならこのピンクの紙パックしかないとおもった。

 

 

お金を払おうと財布を取り出そうとした瞬間、店員が消えた。

 

目を離した瞬間に店員がカウンターにしゃがんだのだと思った。

違った。

 

店中がしんと静まり返っていた。

店だけじゃない、町中が、世界中が、未だ動く機械のブーンとした無機質な音だけになってしまったのだ。

 

それと、たったひとり私を残して。

 

新品のトレンチコートからこぼれたどくさいスイッチが、押されたのだ。

 

 

 

 

仕方がないからお金はレジに置いて、コンビニを出た。

 

なぜか万引きだけは良くないことのように思えた。人っ子一人いない世界で、私だけが守る秩序に少しだけ快感とも優越感とも取れるなにかを覚える。

 

下宿に帰りついて、チープないちごの描かれた紙パックにストローをさす。

 

 

計画は台無しだ。

今日はこのまま寝てしまおう。

 

ぶっこわれたどくさいスイッチスマホをテーブルの上に置いてベッドに潜り込んだ。

 

 

 

そして今。浅い眠り、少し荒れた部屋、目の前にはいちごみるく

 

 

 

身体中が水分を欲している。

 

嘘みたいに不透明な毒だ。

このまま全部飲めば、致死量に達するだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

思いがけないハプニング

 

馬から落馬🐎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 みなさんはハプニングバーというものを耳にしたことはあるだろうか?

 私はない。少なくとも去年までは存在すら知らなかった気がする。

 きっかけは忘れたが、とにかく他人のセックスを見たかった。

 他の女性がどうやって喘いでいるのか、AVではないリアルなフェラをこの目で見てみたかった。

 

 もっというと、自分の彼氏が他の女とセックスをしているのを見たかったし、私が他の男とセックスをしている姿を彼氏に見せつけたかった。

 

 が、今回は叶わずだった。

なぜなら彼氏がいないので。

 

 

 

 とにかく行ってみる

 先日、東京へ旅行に行った。

目当てはもちろんハプニングバー。ハプニングついでに数人の友人と会ったが、やっぱりハプニングバーのことが頭の隅に住み着いていて、3秒に一回くらいハプニングバーのことを考えていた。

 

 京都にもいくつかハプニングバーがあったのだが、どうやらSM系など、いわゆる「紳士淑女の秘密のバー」という印象で、ただのノーマルなガキである私には少しばかり敷居が高かった。

 

「旅行がてら東京いって、ついでにハプニングバーいきゃいいじゃん」

と気づいた私は、オタクくん♡に連絡してハプニングバーを探してもらった。

 完全に任せっきりでした。ごめんね。

 

(なぜオタクくんを誘ったのかというと、カップルで行くほうが安いから。主に男性が5000〜7000円くらいオフになるみたいですね。)

 

 

 最初は旅行がメインだったが、いつのまにかハプニングバーがメインになってしまっていた。

 

 当然だ。だってセックスなんだぞ!

今日はセックスなんだぞ!!!!

 

赤のTバックだぞ!!!!おい!!!

 

 

そしてとある深夜にオタクくん♡と東京某所で落ち合い、ハプニングバーに向かった。

 

 

 電話をしながら雑居ビルの地下に案内された。めちゃくちゃでかい鉄の扉にビビりながら隣についているカメラ付きのインターホンを押す。

するとすぐに女性が出てきて扉の内側に押し込まれ、簡単なルール説明と会員証を作ってもらい、いざ中へ。

 

 

カーテンの向こう側は薄暗く、バーカウンターには客と店員。

 

普通のバーにもそうそう行ったことがないのに、明らかに普通ではない雰囲気に手汗がしたたる。

 

右にはテープでぐるぐるに巻かれている女性

左には童貞を殺すセーターを着た男

目の前にはガラスの拘束椅子

天井には吊るしの金具(縄とか使うやつ)

 

あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

も〜〜〜〜〜〜

 

ハプニングは始まっている〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

!!!!!!

!!

 

 

 

ハプニングはすでに始まっている 

 ガッチガチに緊張しつつもロッカーに荷物を預ける。一応プライベートな場なので、スマホなどの通信機器やカメラは決められた場所でしか使えないのが大体共通のルールらしい。

 

 荷物を預け終わったら、スタッフのお姉さんが店内を案内してくれた。

プレイルームには一部マジックミラーと格子になっている壁があり、そこから他の客同士のハプニングを見られるというわけだ。

 基本的にはどこでハプニングを起こしてもいいが、かならずコンドームはつけろとのことだった。

 

 バースペースに戻って、常連と思われる客としばし雑談した。

 どう考えてもまともに服を着ているほうが恥ずかしい状況だった。せっかくなのでエロコスプレもすることにした。私はレースのスク水をセレクト。オタクくん♡にはピンクのランジェリーを勧めてお互い着た。

 オタクくん♡のピンクのランジェリーは本当に酷いものだった。まんざらでもなさそうな姿がまた気持ち悪かった。

 

ウェルカムドリンクを飲みながら喋っていると、となりに座っていた男女がちちくりあい始め、プレイルームに入っていった。

 

 これはキタ

 これはキタぞ

 

これこれ

これを待ってたんだ私は。

 

高鳴る胸を押さえながらも、せっかくならセックスが始まってから覗きに行きたかったので、しばらくしてから私たちもプレイルームへ。

 

 

 

めちゃくちゃ前戯してた

めちゃくちゃ前戯してた。

めちゃくちゃ前戯してた。

 

めっちゃ前戯してるじゃん!!!

 

男が真剣に乳首をいじる様

それに反応して女が喘いでいる姿

手マンをし、手コキをする2つの生き物。

 

全てが気持ち悪かった。

吐き気がした。

 

レースのスク水ではしゃいでいた私はもうそこにはいない。

 

グロすぎる.......

 人がセックスしている姿をみて興奮してオナニーなんて狂気の沙汰である。

 

休憩しながら何回も見た。

何回も見に行った。

 

はたから見ればずいぶん挙動不審であったであろう。

 

見ながらオタクくん♡のちんこを触るなどもした。

 

 

オタクくん♡はその間何度か

 

「えっ あの女さんの身体エロすぎね?

あの女さん......身体エロすぎるでござるンゴ」

 

などと話しかけてくれていたが、私はキツかった。

 

 さながら飛ばせないAVを見せられている感覚。手マンもクンニもたいして好きではない私にとっては苦痛だった。

 

 挿入がなかなかされないのでバースペースに戻り休憩した。

 

他人のセックスを見ることがこんなに疲れるなんて。

 

 

何はともあれこの私は、他人のセックスを目の前に完全敗北したのであった。

 

 

男のアナルをほる

 それからしばらくして、今回のハプニングバーでのもう1つの目標を達成することとなる。

 

それは

「男のケツマンコを掘る」

というもの。

 

前々から興味はあったし、まったくやったことがないわけでもなかったが、一応デリケートな場所な上自分には存在しないためにやれる人がいたら話を聞こうと思っていた。

 

そして、アナルに詳しい人、いた。

 

ゴム手袋とローションをもらい、レクチャーをやってくれるという方の隣につく。

ゆっくりお尻の穴に指をあて、肛門をほぐしながら指の先を入れる。

 

男性が事前にウォシュレット浣腸をしていてくれたので、"ブツ"が指にあたることはなかった。本当にありがとう。

 

そして前立腺に触れる。

直腸のなかは暖かかった。

ぷっくりとした前立腺を優しくたたくと、それに合わせてちんぽがゆれる。

めちゃくちゃ面白い。

 

ゴム手袋をつけた右手の中指でお尻の穴をゆっくり刺激しながら、ローションをつけた左手の手のひらで亀頭を刺激する。

男性が声を上げるのがたまらなく楽しい。

なるほどね、世の男性はこれが楽しくて手マンやらクンニやらやりたがるワケね。

 妙な納得があった。

 

男性の方もお尻の穴は未経験だったため、早めに切り上げた。

 

そしてこちらから誘った。

 

「ありがとうございました。 私、手コキも練習したいんですよね。プレイルーム行きませんか?」

 

 

 

 プレイルームへ 

オタクくん♡は他の女と喋っていたのでほったらかしていった。

 (後から聞いた話だが、私がプレイルームに行った後「彼女さん絶対怒ってるよ!大丈夫?行かなくて大丈夫?」などと怒られていたらしい。かわいそう。)

 

 プレイルームに敷かれている大きなタオルの上に寝そべってもらう。

 

一応名目上は「手コキの練習」なので、私が上になり思い切り攻めた。

無類のちんぽ好きである私には都合が良かった。

 

その男性には事前に前戯が苦手で勝手に触られることを嫌うことを伝えていた。

 

完全受け身になってもらった状態で、男性の乳首を舐めながらめちゃくちゃローション手コキした。

ローションはもっと多めがいいよ、とかもうすこし強く握っていいよ、とか細かいところまで教えてくれたのですごく勉強になった。

 

 気持ちいいと言われて嬉しかったので顔面騎乗もしておいた。

 私は本当にお尻が大きいので、顔に座れば象の一匹や二匹くらい窒息させることができるのだ。

 

 

かくして、手コキで射精させることに成功した私はティッシュ精子を拭きながら

 

「いっぱいでたね」

 

と声をかけた。

 

「今日3発目なのにイかされちゃったよ〜」

 

と答えていた。

バケモンである。

 

 

 プレイルームを出たらオタクくん♡がいた。

 

 全てが終わってからでは遅すぎるぞ

 

と伝えてトイレに行った。

(そのあとまた彼女さんを怒らせたんじゃない?と訝しがられていたらしい。かわいそう。)

 

そのあと外国人からも声をかけられプレイしかけたが、言葉が通じずやむなく中止。私はもう満足していたので帰りたかった。

 

 

そろそろ帰りたい

しかしここでまだハプニングをおこしていない男が一人いた。

 

ピンクのランジェリー姿のオタクくん♡である。

 

 

彼は女性とはそこそこ喋っていたのだが、まだハプニングにありつけないでいた。

他の客も少なくなってきている中、少し同情した私は

 

「オタクくん♡、エッチしないの?なんで?相手いないなら私が触ってあげよっか♡」

 

と声をかけながら触れた。

ゆっくり触っているとさすがに大きくなるオタクくん♡のちんぽ。

耳を舐めたりキスしたりしたのだが、一体なんのプライドがそうさせたのか結局セックスは起きなかった。

なんなら拒否されたのでさっさとエロコスプレを脱いで服に着替え、帰りたいという意思を示した。

 

鉄の扉を開けた午前3時半ごろの東京は思ったよりも暖かかった。

 

 

 おわりに

総合するとまあ楽しかったかな という程度でした。私はタダで入っているのでそれ考えるとかなりいい思いをしているんですが、ローカルルールがわからずうまく意思疎通ができなかったりも多かったです。何度か通って、常連の人と仲良くしつつ新規の人間をターゲットにするのがうまいやり方なんだろうなあと思います。

実際「教えてあげよっか」の姿勢で安心感を与えるのがうまい人がプレイルームにもっていってたような印象です。

 

正直あえて書いていない部分もあるので、何か質問があればツイッターのDMでください。

 

また行きたいですね。

 

それでは。

 

ツイッター:@ichushi_316