シアバター
クリスマスプレゼントにハンドクリームをもらった。
シアバターといえば、保湿の効果はなんとなくばーんと宣伝されているので知っていたが(知らないのとほとんど一緒くらいの知っている、だ。と思う)、香りについてはよく知らなかった。
喜びのリアクションもそこそこに、さっそく手に出して塗り広げる。
左の手の甲と右の手の甲をすりあわせる。
クリームをあっためて溶かすみたいに。
木と油分の甘いにおいがする。うまく言えないのだが、大自然オロナインという感じのにおいだ。
私に似合うと思って選んでくれたらしいのだが、かなり正解に近い。
私の皮膚からは薄めたオロナインのような、甘いにおいが発されるからだ。
このにおいをよくも見つけたな、とおもった。
あっぱれ。
よくも私に贈ったな。あっぱれ。
昔、「さむいにおい」をかいだことがある。
すうっとつめたくて、ミントみたいな風が鼻腔を突き抜ける感じ。
これはその真反対で、「あったかいにおい」だった。
温度をにおいで感じるということが今まであまりなかった。
ちょっと優しい気持ちになるね。